さいこうのなつやすみ

夏休みが降ってきました。せっかくですから。

ふつう

小さい頃から病院の待合室で、

少し背をしゃんとする自分がいた。

たぶん、ぐったりしていたり、ぐずったりする子どもを見て、子どもながらに「私は違うの」という妙なプライドがあったのだ。

 

昔から妙に鼻が高くなるところは変わらないもので。

 

 

休職中のため、折々心療内科に通っている。(そうそう、そういうアレで私はお休みしているのだけど、それはおいおい)

 

いわゆる心を患っている人って

「友達の友達」くらいがたぶん一番多い。

必ず居るのに、なかなか当事者に会うことはない。

だからこそ、待合室の人の多さと「普通さ」に驚いた。

 

心療内科のイメージって、

突然暴れ出す人や、しくしく泣いている人ばかりと思われがちだ。

でもここにいる人たちはマスクをしているわけでも、足を引きずっているわけでもない。

みんな「普通」に見えるけど、病んで、いる。

みんな泣いたりぐずったりするわけでもない。

背中に入る力が、少し抜けた。

 

病院を出て、スーパーで安売りの干物を買った。

「冷凍して、今度食べよう」。

今度が私には見えている。

病んでいるけど、私はまだ、大丈夫だ。

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